パソコンでFPSをする時にはスペックがゲームに合っていないと快適にプレイすることが出来ません。
特にFPSなど3Dゲームをする際に必ず必要になるパーツで「グラフィックボード」(別称:グラボ、GPU)というものがあります。これは画像・動画処理をするパーツでゲームなどの3Dの描写や複雑な画像・動画編集の際に効果を発揮します。
しかし、グラフィックボードは高価で、自分のしたいゲームに対して必要なグラフィックボードよりも大幅な支出をしてしまうことがあります。
今回は、6台以上のパソコンを自作してきた経験からグラフィックボードの基本説明とオススメのグラフィックボードを紹介したいと思います。
グラフィックボードはNVIDIAとAMDのどちらが良い?
グラフィックボードを作っている会社にはNVIDIAとAMD(ATI)という2社があります。
どちらにも長所があり、優れている部分が違うため、自分の使用用途に合わせてどちらかを選ぶのも良いかも知れません。
NVIDIA
GeForceというシリーズを開発していおり、PS3に搭載しているビデオチップをSONYと共同開発したことでも有名です。
- ゲームタイトルへの対応が早く、ゲーム用途に適している
- 3D処理が強く、VRも得意
- 売上はRADEONを抜いており、ユーザー数も多い
AMD(ATI)
RADEONというシリーズを開発している。
PlayStation 4やXbox OneにはRadeonベースGPUが搭載されている。
- 発色が美しく鮮明で、動画鑑賞用としての用途は圧倒的に人気
- 起動中のコストパフォーマンスが良いとされる(※製品によってはGeForceに劣る場合もある)
- ゲームドライバへの対応が遅かったり、不安定だったりする場合がある
以上の点から「FPSゲーマーにはNVIDIAのGeForceの方がいい」と言えそうです。
グラフィックボードの性能の見方
詳しい性能は後ほど書きますが、製品の型番によって一目で性能を判断することも可能です。
例えばGeForceシリーズだと、型番名に「GTX」とありますが上位クラスGPUであることを表しています。下位のクラスには「GT」と記載されているか、何もついていません。
また、GTX(またはGT)の後には「1080 Ti」や「960」といった数字が並びます。これらは世代、そしてスペックを指しています。
例えば、今よりひとつ前の世代は900番台の数字を割り振られたGeForce GTX 900シリーズというものでした。現行の世代は1000番台の数字を割り振られたGeForce GTX 10シリーズとなっています。
つまり下二桁を覗いた前半の数値では世代を表しているんですね。その次に来る”80″や”60″の数値はスペックを表しています。
基本的に高いものほど良いとされていますが、例えば970と1060のように世代が違えばスペック値が低くとも新世代の方が優れている場合もあります。この点は出来る限り新しい世代のものを選ぶと良いでしょう。
最後に場合によっては付く”Ti”ですが、こちらは「Titanium」の略語で同一スペックのものでついていない物より強化されているという意味合いがあります。
なんで同じ型番でも複数のメーカーから発売されているの?
少しでもグラフィックボードの販売風景を見たことがある方はご存知かも知れませんが、同じ型番でもASUSだったりMSIだったりGIGABYTEだったりと複数のメーカーから売られています。
それはなぜかというとNVIDIAやAMDはグラフィックボードのチップだけを作り、残りの装置全体は他のメーカーが作っているからです。
その結果どういう違いがあるかと言うと、価格・熱対策の冷却機構や動作クロック(若干性能に差が出てくる)、保証内容・期間など多岐に渡る変化があります。
そのため、購入の際は自分の求めている能力や価格に応じて、どのメーカーかを考える必要があります。
グラフィックボードの取り付けは初心者には大変?
そんな心強いグラフィックボードですが、「もし購入したとしても自分でパソコンのケースを開いて取り付けるのは大変そう…」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ご安心ください!グラフィックボードの取付は個人的にメモリ(RAM)の追加と同じくらい簡単です。
初めて購入する方や買い替えにオススメなグラフィックボード3選!
基礎知識がわかってきたところで、実際の製品の紹介に入ります!
ここでは人気のFPS、
- Alliance of Valiant Arms(AVA)
- PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(PUBG)
- Call of Duty:WW2
- Fallout4
- Battlefield1(BF1)
を安定して(平均フレームレートとして)60fpsで動かすことに目標に各グラフィックボードを紹介します(解像度はフルHD(1920×1080)を想定)。
これからFPSを始める人や重めのゲームをやらない方には「NVIDIA GeForce GTX1060 3GB」がオススメ!
現行のNDIVIA系の最新世代「GeForce 10 シリーズ」の中でも特に買いやすいこちらの製品。
2018年7月現在でもネット通販で27,000円前後と初心者でもお手頃な価格となっておりコストパフォーマンスは高いです。
入門用と言って侮ることなかれ、本格的なFPSでもフルHD、60fpsであれば問題なく動作することが可能です。
しかし、残念ながら解像度をWQHD以上にして、画質設定を高くした場合にはBF1などのFPSではややFPSが不安定となり、高画質のディスプレイをお持ちの方には満足に活かすことは出来ない内容になるかも知れません。
【こんな方にオススメ!】
WQHD画質でも安定して60fpsに!画質とフレームレートの両立なら「GeForce GTX 1070 8G」がオススメ!
前述のGTX1060 3GBで満足できない方にはこちらがオススメ!
2018年7月時点でGTX1060 3GBとの差額は23000円前後あり、決して安い金額とは言えませんが、こちらの製品であれば解像度がWQHD(2560×1440)であったとしても平均フレームレートベースで60fpsを出すことが可能となります。
【こんな方にオススメ!】
・所持しているディスプレイモニターの解像度がWQHD(2560×1440) ・今後数年間の間はどんなゲームが出ようともグラフィックボードを買い替えたくない ・FP以外にもVRのゲームに興味があり、プレイしてみたい
4KでFPSをプレイしたい!究極の没入感を得たいなら「GeForce GTX 1080 Ti 8G」がオススメ!
近頃は4Kディスプレイも安くなっており、4KでFPSをプレイしたいという方もいると思います。
しかし4KはフルHDと比較した場合、4倍ほど重たい計算となる。そのためGTX1070であってもBF1の場合、平均フレームレートは40fpsほどしか出せません。
そこで究極のグラフィックボードとも言えるGTX 1080 Ti 8Gの出番となってきます。
これなら上記のBF1であっても平均フレームレート60fps以上を達成することが可能です。
【こんな方にオススメ!】
- 所持しているディスプレイモニターの解像度が4K(3840×2160)
- FPSで絶対にマシンパワーで打ち負けたくない
- 3D系のモデリングなどプレイする方だけでなく制作にも興味がある
- VRでのチャットなどVR系でも使用する用途でかなり高いレベルを求めている
FPSにおすすめのグラフィックボード まとめ
グラフィックボードは新しい世代になると過去の世代に比べてかなり性能が向上すると言われています。現行の「GeForce 10 シリーズ」も前世代の「900シリーズ」に比べると大幅に性能が向上しています。
初登場時からおよそ2年ほど経過したおかげでかなり値段もこなれてきた今がまさしく買い時かも知れません。
今回紹介した3点はFPS以外のVRなどでも推奨されている製品なので、買ってから使い方を考えるというのも良いかも知れませんね。