どうも。パラ(@Para_two_world)です。
ぼくの一人戦争、とんだ期待はずれでした。
神ゲーを生み出してきた”るーすぼーい氏”の新作だと聞き、発売前からウキウキして楽しみにしていたのですが、残念です。
はい。「期待はずれ」です。読み間違いじゃないですよ。
ストーリー
「最後の独りになるまで、このゲームは終わらない」
恋人の犬塚るみが、抜き身の日本刀を振って、そう言った。
ある穏やかな春の日、里見永治が知っている海辺の田舎町は世界を一変させた。
通い慣れた学園には暴力的な緊張が張り詰め、悪意をもった”敵”の姿は目に見えず、しかし確実に迫ってくる。
少年少女たちは大切なものを守るため、それぞれに武器を手に取った。それは、最後の一人を作らないようにするための、心優しい戦いだった。
極限の運命にもてあそばれた二人を描いた、感動のヒューマンドラマ。
今までのるーすぼーい氏の作品とは違う”残念”な5点
1.思い出すと鳥肌が立つようなシーンが無い
致命的です。るーすぼーい氏の作品には”思い出すと鳥肌が立つようなシーン”が必ず存在していました。
例えば『車輪の国、向日葵の少女』の大音灯花のシーンです。車輪の国をプレイしたことのある人ならご存知でしょう。
セリフ、BGM、CG、どれを取っても100点満点で、まさにプレイヤーを震えさせるシーンでした。
他にも『G線上の魔王』のスタッフロール後でもあった、魔王の「――会いたかったよ、宇佐美」
サウンドトラックを聴き返しながら名シーンを振り返ったりするのが醍醐味だったのですが、「ぼくの一人戦争」にはそういったシーンがありませんでした。
まあ率直に言えば、「名シーンなんてあったか…?」というレベルです。
2.エテ吉のようなキャラが居なく、何時間もやり続けたいという気にさせられなかった
車輪の国やG線上しかり、主人公が学園生という設定を上手に使い、コメディとシリアスをきちんと分別していました。
故にシリアスばかりで疲れず、何時間でもやり続けたいという気持ちにさせられていました。(実際、G線上の魔王は寝る間も惜しんでプレイし続けていました。)
だがしかーし、「ぼくの一人戦争」ではコメディ要素が薄いという印象があり、プレイし続けるには少し疲れを感じさせられました。
「車輪の国のセピア君」や「G線上の魔王のエテ吉」のような立ち位置であろう、今作の”二宮 徹”はホモネタでしか受けを取れないようなキャラでしたね。笑
いや、まぁ笑ったんですよ?
笑ってしまったんですけれども、やはりそれでもコメディシーンが少ないし、良い感じにバランスが取れているとはお世辞にも言えませんでした。
んー、個人的にいちばん残念な点だと思っています。
3.中二病心をくすぐられる選択肢が無い
ここも大きな変更点でしたね。はい、ぼくの一人戦争では選択肢がありませんでした。
「はああぁぁぁぁああ?!!!!」と思いましたね。
攻略可能キャラもメインヒロインただ一人♪、というなんとも寂しい内容となっています。
いや、少しは考えてもみてくださいよ。やっぱり主人公になりきって選択肢を楽しむっていうのも楽しみ方の一つとして確立しているはずなんですよ。
もしかして私だけですか…?と不安に思いますが、そうではないはずです。
カッコつけて主人公のフリをし、あたかもそのゲームの世界にいるような感覚で楽しんでいるはずなんですよ皆さんは。エロゲーというものはそういうもんでしょう。
せっかく可愛いサブヒロイン達が居たのに、攻略できないというのは大変残念だと思います。
4.悪役キャラがちっぽけすぎる
ぼくの一人戦争では謎の老人である”長門 大地”が悪役キャラとして存在しています。が、
ただの悪役として終了しました。”ただの悪役で”、です。終了です。お陀仏です。
例えばどうでしょう。車輪の国で登場したあの”法月将臣”という悪役キャラの代表を思い出してみてください。
こいつはただの悪に満ちた冷酷な人間だったでしょうか。(車輪の国を未プレイの方はすみません)
車輪の国、悠久の少年少女ではこの法月将臣の過去の真相が暴かれました。もう驚きのなんのです。
さらに終盤では普段おもてに出さないような人間味を悪役らしく、カッコよく魅せつけてくれたのです。いわば好感が持てる悪役なんですよ。
ですが、今回の長門大地には「ガッカリした」という感想しか持てませんでしたね。
5.ファンディスクに期待させる時点でダメ
Amazonのレビューでは「ファンディスクに期待!」と書かれていますが、ファンディスクに期待されている時点でもうダメだろコレと思いました。
今までの作品が良かっただけに、無理やり感が感じられるなと思うレビューが目につきました。
まとめ
かなり辛口で叩きのめしてしまいましたが、ぼくの一人戦争にも良いところはたくさんあります。
サブヒロインの可愛さ、CGとBGMの美しさが大きく進化したこと。そしてぼくの一人戦争の世界の”謎”について迫る焦燥感は久しぶりに味わえたと思います。
注意して欲しいのはいままでのるーすぼーい氏の作品と見れば痛い目にあうということです。先入観などを捨てて、一般的な作品としてプレイするならば十分やりごたえはあるかと思います。
完全に個人的な意見ですが最初の「あかべぇそふとつぅ」というタイトルコールが無いというのにがっかりしました。あれを毎回ウキウキ楽しみにしながら起動しているという(私みたいな)超コアユーザーにも目を向けて欲しかったものです。
総評としては【上の下】クラスです。(偉そうにすみません。)
しかし、過去のるーすぼーい氏の作品は歴史に残ると言ってもよいほどの名作揃いなので、まだ未プレイの人には是非おすすめします。